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社会の出来事を川柳で表現


by nabesada98

「投げる」から

3月15日(土)
小さな町の小さな句会だが、御歳90歳の八十田洞庵先生を囲んで実に気さくな句会である、毎月の会報「みさき」の原稿をパソコンで打ち込む、1年ぐらい前から私の役割だ、2月で178号と言う事は次々回で15周年を迎える事になる、現在、記念句集本を各人から自薦句を集めて進行中である

2月句会の宿題「投げる」より
出席者が十数人で1人3句を出す、その中より選ばれた入選句に目を通すと、単に「投げる」といっても、大変に幅広い「投げる」があるな~と感心させられる、竿を、匙を、ボールを、キッスを、心を、石を、役職を、丸投げを、賽銭を、言葉を、タオルを、命を、視線を、雪を、等だ、

又、投げる人あれば受け止める人あり、投げたものによっては変化するものもある、人生いろいろ、十人十色である、
・ダンディな男が使う投げキッス   洞庵
・確実にお受けしました投げキッス  俶子
両ベテランの句であるが、男性側の投げキッスを女性側が受け止める、句会では選者が並べて読み上げられたところに面白い彩があった

・投げ抜いて神に召された稲尾さま  東吉
・投げる球黄金の腕億を生む     富美子
プロ野球の世界も時代の流れが有る、昨年11月に亡くなった鉄腕稲尾も「神様、仏様、稲尾様」として、3年連続30勝投手で西鉄の黄金時代を支えた大投手だ、一方では、今や何十億もの金の力で野球の本場大リーグへと引かれて行く、次々変わる世の中だが、はたして良いのか悪いのか・・・、

・子のサイン受けて優しく投げ返し  貞夫
私の入選句である、大人と子供の違いは?ある人曰く、いつか死ぬであろうを考えるのが大人、死を考えないのが子供と聞いたが、最近はその子供が死を考える世の中になった、寂しいことである、この話には妙に心に残るものがあった
by nabesada98 | 2008-03-15 07:49